フライアイルーペによるピント合わせ

天体写真を始めて、困ったことにピント合わせがある。デジカメでシャッターを押すと誰でもがピントや露出を合わせた写真が撮れる時代でも、天体写真はマニュアルの世界である。それだけ、経験とそれなりの道具が必要になる。
一眼デジカメで困ることは、ライブビューモードがなくて、撮ってみないとピントが合っているか分からないことだ。さらに、デジカメについている液晶ファインダーはあてにならないし、ファインダーも暗くてあてにならない。撮影が終わって家で見ると、実はピンぼけだったということも多かった。そこで、フライアイルーペというソフトを購入(2980円)し、部分拡大をしながらヘリコイドを使ったピント合わせを撮影前にしている。
フアイアイルーペの詳しい説明は作者のページになるので、自分でしている方法をまとめた。

@デジカメとパソコンをUSBケーブルでつなぐ。
 私の場合は、望遠鏡下まで一本のUSBケーブルで結び、そこからUSBハブでデジカメ・Skysencer・WebCameraの3つ
 に分配している。
Aキャノン リモートキャプチャーとフライアイルーペの2つのソフトを起動
Bリモートキャプチャーから、感度1600 露出10〜30秒 画像smallにする。
 (できるだけ画像を軽くして、転送時間を短くする。ここで、忘れてRaw画像にすると読めない)
Cフアイアイルーペのフォルダーの監視を起動しておく。
Dあとは、ヘリコイドのメモリに合わせてシャッターを切っていく。

ベガをつかって撮影した写真が以下の通りである。(数値は、自分が作った目安のメモリ。±0がファインダーで合わせた時の位置)

−3 −2 −1
±0 +1 +2
+3 +4

中央部部分拡大で、これだけ見ても−3、−2、+3、+4は大幅にピントがずれていることが分かる。カメラのファインダーにマグニファイヤーを取り付けてピント合わせをしているが、少しずれているかもしれない。この部分の拡大画像が次の通りになる。

−1 ±0 +1 +2

今までの画像を判断し、もっともよさそうな画像としては、ファインダーで合わせたピントよりも+1程度ずれているということでこの日は撮影を行った。
いつもファインダーでピント合わせしたときに比べて、この方法では+1〜+2山がずれていることが多いので、もしかしたらEosKissのカメラ自体のスクリーン位置ずれがあるのかもしれない。

この夜撮影したM33

ピントはどうだろうか?ED115Sは、EDレンズを使用しているので、夜間の冷え込みによるピント移動がどれぐらいあるのかまた機会があったら調べてみたいと思っている。